Skip to content
Go back

マルチタイムフレームを使ったテクニカルトレード

Edit page

[読了] マルチタイムフレームを使ったテクニカルトレード

『マルチタイムフレームを使ったテクニカルトレード』という本を読みました。

マルチタイムフレームを使ったテクニカルトレード

マルチタイムフレーム分析とは?

マルチタイムフレーム分析とは、異なる時間足(例:1分足、30分足、日足、週足)を組み合わせて、現在のトレンドがどのような状態にあるかを分析する手法です。
短期と長期の両方の流れを把握することで、エントリーや決済の精度を高める狙いがあります。


市場の4つのステージ

本書では、市場は大きく次の4つのステージに分かれると説明されています。

  1. アキュミュレーション(Accumulation)

    • 株価が下落した後に現れるステージ。
    • 買い手がトレンドの主導権を取り戻そうとしている段階。
    • 値幅(ボラティリティ)が縮小しており、方向感に乏しいためトレンドフォロワー(トレンド追随型の投資家)には優位性が少ない「中立の時期」。
  2. 上昇トレンド(Uptrend)

    • 買い手が主導権を握り、高値・安値が切り上がるパターンが確立。
    • 価格が上昇していく典型的な「強気相場」。
    • 買いのチャンスが多い時期。
  3. ディストリビューション(Distribution)

    • 市場の買い需要が弱まり、売り手が積極的になってくる段階。
    • 株価はレンジ相場(一定の範囲で上下する状態)を経て、次第に下落に転じる。
  4. 下降トレンド(Downtrend)

    • ディストリビューションで形成された安値を下抜けると本格的な下落局面へ。
    • 「弱気相場」と呼ばれる状態で、大きな売り圧力が発生する。

マルチタイムフレーム分析の実践

この手法では、異なる時間軸ごとにどのステージにあるかを判断し、総合的に「現在の相場環境」を把握することが目的です。

私の場合は、信用取引(※借入を利用した取引)は今のところ行わない予定なので、
2.上昇トレンド」と「3.ディストリビューション」に注目し、売買シグナルを検知するロジックを組んでみました。


売買シグナルの設計

買いシグナル

売りシグナル

💡 補足

  • SMA(Simple Moving Average / 単純移動平均線):一定期間の終値の平均を線で結んだもの。短期のSMAは直近の値動きに敏感、長期のSMAは全体のトレンドを示す。
  • 短期SMAが長期SMAを下抜ける現象は「デッドクロス」と呼ばれ、売りのサインとして用いられることが多い。

感想

本書の良かった点は、「単一の時間足だけを見ると誤解しやすいトレンドも、複数の時間足を組み合わせることで全体像が明確になる」という考え方を整理してくれたことです。

特に私のように裁量取引ではなくシステムトレードを志向している場合、明確なルールに落とし込める点が非常に有用だと感じました。



Edit page
Share this post on:

Next Post
日本株価の日足データをAPIで取得できるサービスを調査