【破産確率0%】EUR_JPY + GBP_JPY Long-only戦略の安定運用
🔥 要約
FX自動売買システムで、従来のLong+Short(買い+売り)戦略からLong-only(買いのみ)戦略に転換したら、破産確率0%を達成しました。
衝撃の事実:
- Long+Short戦略: 破産確率98%~100%(運用不可能)
- Long-only戦略: 破産確率0.00%(安全運用可能)
- 総損益改善: +187%(GBP_JPY)、黒字転換(EUR_JPY)
2,191日間(約6年)のバックテスト検証で、2通貨ペア(GBP_JPY + EUR_JPY)ともに**破産確率0%**を達成。2026年1月20日からプレ本番(最小ロット)で実運用を開始しました。
📖 主要な専門用語(初めての方向け)
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| Long-only戦略 | 買い(ロング)のみでトレードし、売り(ショート)を行わない手法 |
| 破産確率 | 資金が尽きてトレードできなくなる確率(0%が理想) |
| バックテスト | 過去のデータを使って戦略を検証すること |
| RR比 | リスク・リワード比。平均利益÷平均損失(高いほど良い) |
| Monte Carloシミュレーション | 確率的シミュレーションを何千回も繰り返して将来を予測する手法 |
| VIX | 市場の変動性を示す指数(「恐怖指数」とも呼ばれる) |
この記事で学べること:
- Long-only戦略の優位性とバックテスト検証結果
- Sell(売り)戦略の構造的問題点
- 破産確率0%を達成するリスク管理手法
- 実運用への移行基準と判定フロー
📊 問題発覚:Long+Short戦略の壊滅的損失
2025年12月、衝撃の発見
FX自動売買システムで、Buy(買い)とSell(売り)の両方向でトレードを実行していた従来戦略を2通貨ペアで検証したところ、衝撃的な結果が判明しました。
GBP_JPY Long+Short戦略:
- 破産確率: 98.11% ❌
- RR比: 1.22
- 勝率: 46.15%
- 総損益: わずかな黒字
EUR_JPY Long+Short戦略:
- 破産確率: 100.00% ❌
- RR比: 0.94
- 勝率: 37.93%
- 総損益: 赤字 ❌
判定: 両通貨ペアとも運用不可能
🔍 原因分析:Sell戦略の致命的欠陥
Sell方向の圧倒的劣化
Long+Short戦略の内訳を分析すると、Sell方向の取引が致命的に悪いことが判明しました。
GBP_JPY Buy vs Sell比較
| 指標 | Buy取引 | Sell取引 | Sell/Buy比 |
|---|---|---|---|
| トレード数 | 7件 | 19件 | 2.7倍 |
| 勝率 | 71.43% 🏆 | 36.84% ❌ | 0.52倍 |
| 平均損失 | 小さめ | 2.19倍 ❌ | 巨大化 |
| RR比 | 3.08 | 1.22 | 0.40倍 ❌ |
発見: Sell取引の勝率はBuy取引の半分以下
EUR_JPY Buy vs Sell比較
| 指標 | Buy取引 | Sell取引 | Sell/Buy比 |
|---|---|---|---|
| トレード数 | 8件 | 21件 | 2.6倍 |
| 勝率 | 75.00% 🏆 | 23.81% ❌ | 0.32倍 |
| 平均損失 | 標準 | 1.40倍 ❌ | 拡大 |
| RR比 | 1.33 | 0.94 | 0.71倍 ❌ |
発見: EUR_JPYのSell勝率はわずか23.81%(GBP_JPYよりさらに35%悪化)
なぜSell戦略は失敗したのか?
仮説1: VIX推定精度の問題
📚 ボラティリティとは? 価格変動の激しさのこと。ボラティリティが高い = 値動きが激しい、ボラティリティが低い = 値動きが穏やか。
📚 ショートスクイーズとは? 売り(ショート)ポジションを持っている投資家が、価格上昇により損切りを強いられ、その買い戻しがさらに価格を押し上げる現象。「踏み上げ」とも呼ばれます。
問題: Sell(売り)ポジションでは、相場上昇時のボラティリティ(変動性)推定が困難
- Buy方向: 相場上昇局面でボラティリティ推定が比較的安定
- Sell方向: 急激な上昇(ショートスクイーズ等)でVIX推定が狂う
結果: Stop Loss(損切り)が頻発
仮説2: 下落トレンドの検出難度
問題: 上昇トレンド検出より下落トレンド検出が難しい
- 市場は長期的に上昇バイアス(特にクロス円)
- 下落は急激で短期、上昇は緩やかで長期
- Sell戦略は「一瞬のチャンス」を狙う必要がある
結果: Sellシグナル検出頻度は高いが、精度が低い
仮説3: テクニカル指標のBuyバイアス
問題: 411個のテクニカル指標の多くはBuy方向で最適化
- RSI、MACD、一目均衡表等はトレンドフォロー型
- トレンドフォロー型指標は上昇トレンドで性能発揮
- Sell方向では「逆張り」的な使用となり精度低下
結果: Sellシグナル品質が構造的に劣る
💡 解決策:Long-only戦略への転換
戦略変更の決断
判断: Sell方向シグナルを完全無効化し、Buy方向のみで運用
実装:
# Sell signal detection
direction, indicators = detect_entry_direction(row)
if direction == 'Sell':
return (None, []) # Sellシグナルを無視
return (direction, indicators)
設定ファイルにallow_sell_signals: falseを追加し、システムレベルでSell方向を無効化。
📈 バックテスト検証結果
検証条件
📚 バックテストとは? 過去の実際の市場データを使って、トレード戦略をシミュレーションすること。「もしこの戦略で過去6年間トレードしていたら、どうなっていたか?」を検証します。
| 項目 | 設定値 | 説明 |
|---|---|---|
| データ期間 | 2,191日(約6.0年) | 2019年~2025年の実際の市場データ |
| 初期資金 | 基準額 | 標準的な個人投資家の資金規模 |
| トレードタイプ | Swing(数日~数週間保有) | 短期売買ではなく中期保有型 |
| リスク/トレード | 2.0% | 1回のトレードで資金の2%までリスクを取る |
| SL/TP | ATR × 2.0 / 3.0 | 損切りと利確の距離を自動計算 |
| 最大ポジション数 | 5 | 同時に持てるポジションは最大5つまで |
| MIN_TOTAL_SCORE | 1.9 | シグナル品質スコア1.9以上のみ採用 |
GBP_JPY 比較結果
| 戦略 | 破産確率 | RR比 | 勝率 | 総損益 | トレード数 |
|---|---|---|---|---|---|
| Long-only ⭐ | 0.00% ✅ | 3.08 🏆 | 71.43% | +187% 🏆 | 7件 |
| Long-Short ❌ | 98.11% ❌ | 1.22 | 46.15% | 基準 | 26件 |
改善:
- 破産確率: -98.11%pt(100% → 0%)
- RR比: +1.86pt(+152%向上)
- 総損益: +187%改善
- 勝率: +25.28%pt(+55%向上)
特筆すべき点:
- トレード数は73%減少(26件 → 7件)
- しかし収益率は187%向上
- 「少ないトレード、高い勝率」で破産確率0%達成
EUR_JPY 比較結果
| 戦略 | 破産確率 | RR比 | 勝率 | 総損益 | トレード数 |
|---|---|---|---|---|---|
| Long-only ⭐ | 0.00% ✅ | 1.33 | 75.00% 🏆 | 黒字 ✅ | 8件 |
| Long-Short ❌ | 100.00% ❌ | 0.94 | 37.93% | 赤字 ❌ | 29件 |
改善:
- 破産確率: -100.00%pt(100% → 0%)
- RR比: +0.39pt(+41%向上)
- 総損益: 赤字→黒字転換
- 勝率: +37.07%pt(+98%向上)
特筆すべき点:
- EUR_JPYの勝率は75.00%(GBP_JPYより高い)
- トレード数は72%減少(29件 → 8件)
- Long-Short戦略では赤字だったのが、Long-onlyで黒字転換
2通貨ペア統合分析
Long-only戦略の安定性
| 通貨ペア | 破産確率 | RR比 | 勝率 | 総損益 | データ期間 |
|---|---|---|---|---|---|
| GBP_JPY | 0.00% ✅ | 3.08 🏆 | 71.43% | 大幅黒字 | 1,020日 |
| EUR_JPY | 0.00% ✅ | 1.33 | 75.00% 🏆 | 黒字 | 1,442日 |
| 合計 | 0.00% ✅ | - | - | 大幅黒字 | - |
年間換算: 安定した収益が期待できる
Long-Short戦略の致命的欠陥
| 通貨ペア | 破産確率 | RR比 | 勝率 | 総損益 | 判定 |
|---|---|---|---|---|---|
| GBP_JPY | 98.11% ❌ | 1.22 | 46.15% | わずかな黒字 | ❌ 運用不可 |
| EUR_JPY | 100.00% ❌ | 0.94 | 37.93% | 赤字 ❌ | ❌ 完全不合格 |
EUR_JPYの悪化:
- 破産確率: 98.11% → 100.00%(GBP_JPYよりさらに悪化)
- 総損益: わずかな黒字 → 赤字転落
🎯 Long-only戦略の優位性
1. 破産確率0%の安全性
📚 破産確率とは? 資金が尽きてトレードを続けられなくなる確率のこと。0%が理想で、5%以下なら許容範囲、10%以上は危険とされます。
📚 Monte Carloシミュレーションとは? サイコロを振るように確率的なシミュレーションを何千回も繰り返し、将来起こりうる結果を予測する数学的手法。この検証では10,000回のトレードシナリオをシミュレーションしています。
Monte Carloシミュレーション(10,000回試行)の結果:
- GBP_JPY Long-only: 10,000回中0回破産(破産確率0.00%)
- EUR_JPY Long-only: 10,000回中0回破産(破産確率0.00%)
Long-Short戦略との比較:
- GBP_JPY Long-Short: 10,000回中9,811回破産(破産確率98.11%)
- EUR_JPY Long-Short: 10,000回中10,000回破産(破産確率100.00%)
判定: Long-only戦略は実運用可能な唯一の選択肢
2. 高勝率の実現
| 通貨ペア | Long-only勝率 | Long-Short勝率 | 改善率 |
|---|---|---|---|
| GBP_JPY | 71.43% | 46.15% | +55% |
| EUR_JPY | 75.00% | 37.93% | +98% |
特筆すべき点:
- EUR_JPY Long-only勝率75%は極めて高い
- 4回中3回勝つ安定性
3. RR比(リスク・リワード比)の改善
📚 RR比とは? Risk Reward Ratio(リスク・リワード比)の略。平均利益÷平均損失で計算されます。
- RR比1.0: 勝ったときの利益と負けたときの損失が同じ
- RR比2.0: 1回勝てば2回負けても損益ゼロ(勝率34%以上で黒字)
- RR比3.0: 1回勝てば3回負けても損益ゼロ(勝率26%以上で黒字)
| 通貨ペア | Long-only RR比 | Long-Short RR比 | 改善 |
|---|---|---|---|
| GBP_JPY | 3.08 🏆 | 1.22 | +152% |
| EUR_JPY | 1.33 | 0.94 | +41% |
GBP_JPY RR比3.08の実践的な意味:
- 平均利益が平均損失の3.08倍
- 1回の勝ちで3回の負けを取り戻せる
- 勝率26%以上あれば理論上は黒字(実際は71.43%)
4. トレード数削減による精度向上
| 通貨ペア | Long-only | Long-Short | 削減率 |
|---|---|---|---|
| GBP_JPY | 7件 | 26件 | 73%削減 |
| EUR_JPY | 8件 | 29件 | 72%削減 |
「少なく、確実に」戦略:
- 低品質のSellシグナルを排除
- 高品質のBuyシグナルのみに絞る
- トレード回数減でも収益率向上
🛡️ リスク管理の多層防御
破産確率0%を実現する仕組み
Long-only戦略では、以下の5層のリスク管理を実装しています。
Layer 1: シグナル品質スコアリング
Phase 3.5実装: 10種類のシグナル検出ロジックをTier分類
| Tier | 勝率範囲 | 重み | シグナル例 |
|---|---|---|---|
| Tier 1 | 50%+ | 1.0点 | rsi9, ichimoku, macd, key_reversal |
| Tier 2 | 45-50% | 0.6点 | fibonacci, doji, point_figure |
| Tier 3 | 40-45% | 0.3点 | dow, lower_shadow, upper_shadow |
| 除外 | <40% | 0.0点 | mtf, yorikiri(無効化) |
MIN_TOTAL_SCORE = 1.9: この閾値以上のシグナルのみ取引
効果:
- 低品質シグナルを自動フィルタリング
- 勝率50%+のTier 1シグナルを優先
Layer 2: ATRベース動的SL/TP
📚 ATR(Average True Range)とは? 市場のボラティリティ(価格変動の大きさ)を測定する指標。過去14日間の平均的な値動きの幅を示します。
- ATR小さい: 市場が穏やか(値動きが小さい)
- ATR大きい: 市場が荒れている(値動きが大きい)
📚 SL/TPとは?
- SL(Stop Loss): 損切り価格。これ以上損失が拡大しないよう自動決済
- TP(Take Profit): 利益確定価格。目標利益に達したら自動決済
動的SL/TPの仕組み:
Stop Loss = Entry Price - (ATR × 2.0)
Take Profit = Entry Price + (ATR × 3.0)
効果:
- 市場ボラティリティに応じて自動調整
- 市場が穏やかな時: SL/TPを狭く設定(無駄な損失を防ぐ)
- 市場が荒れている時: SL/TPを広く設定(誤った損切りを防ぐ)
Layer 3: VIX連動リスク調整
📚 VIX(Volatility Index)とは? アメリカのCBOE(シカゴ・オプション取引所)が算出する、市場の変動性を示す指数。別名「恐怖指数」。
- VIX 10~15: 市場が穏やか(投資家は楽観的)
- VIX 20~30: 標準的な変動(通常の市場環境)
- VIX 30~50: 市場が不安定(投資家は不安)
- VIX 50以上: パニック状態(リーマンショック級)
📚 Kelly Criterionとは? 数学者ジョン・ケリーが開発した、最適なポジションサイズを計算する数式。大きすぎず小さすぎない「ちょうど良いサイズ」を自動計算します。
VIX連動の仕組み:
| VIX範囲 | 市場状態 | ポジションサイズ | Kelly調整 | 実例 |
|---|---|---|---|---|
| < 20 | 低ボラティリティ | 標準×1.5 | 0.75 | 市場安定時は積極的 |
| 20-30 | 通常 | 標準 | 0.50 | 通常モード |
| 30-50 | 高ボラティリティ | 標準×0.5 | 0.25 | 市場混乱時は慎重に |
| ≥ 50 | 極度の恐怖 | 標準×0.2 | 0.10 | パニック時は超保守的 |
効果:
- VIX高騰時(市場混乱時)にポジションサイズ自動縮小
- 市場環境に応じた柔軟なリスク管理
- 破産確率を最小化
Layer 4: Circuit Breaker(自動停止機能)
📚 Circuit Breakerとは? 株式市場などで使われる「サーキットブレーカー制度」と同じ仕組み。急激な損失が発生した時に自動的にトレードを停止し、大損失の連鎖を防ぎます。電気のブレーカーが落ちて火災を防ぐのと同じイメージです。
停止条件:
- 日次損失5%以上: 1日で資金の5%以上を失ったら自動停止
- 連続3回損失: 3回連続で負けたら自動停止(冷静さを取り戻す時間を確保)
- 緊急停止ファイル検出: 手動で緊急停止ファイルを作成すると即座に全ポジションクローズ
効果:
- 大損失連鎖を防止(「負けが負けを呼ぶ」状況を回避)
- 翌日自動復旧(一晩冷静になって再スタート)
- 心理的安全装置として機能
Layer 5: Monte Carlo破産確率監視
📚 Monte Carloシミュレーションとは?(詳細版) モナコの有名なカジノ「モンテカルロ」にちなんで名付けられた確率計算手法。
仕組み:
- 勝率・RR比などの統計データから、ランダムにトレード結果を生成
- 「勝ち→負け→勝ち→勝け→…」というシナリオを10,000パターン作成
- 各シナリオで「資金が尽きたか?」を判定
- 破産した回数÷10,000 = 破産確率
例:
- 10,000回試行して1回も破産しない → 破産確率0%
- 10,000回試行して500回破産 → 破産確率5%
- 10,000回試行して9,800回破産 → 破産確率98%(運用不可能)
リアルタイム監視の仕組み:
| 破産確率 | 判定 | アクション |
|---|---|---|
| 0~5% | 🟢 安全 | 通常運用継続 |
| 5~10% | 🟡 警告 | Slack通知、パラメータ見直し検討 |
| 10%以上 | 🔴 危険 | 自動停止、戦略見直し必須 |
効果:
- 破産リスクを事前に検知(予防医療のイメージ)
- 戦略劣化を早期発見(市場環境変化への対応)
- データに基づく客観的なリスク判断
🚀 Phase 5-2実運用開始
移行判定基準
2通貨ペアをPhase 5-2(プレ)に移行するための5つの基準:
GBP_JPY Long-only判定
| 基準 | 目標値 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 破産確率 | ≤5% | 0.00% | ✅ PASS |
| RR比 | ≥1.5 | 3.08 | ✅ PASS |
| 勝率 | ≥35% | 71.43% | ✅ PASS |
| 総損益 | プラス | 大幅黒字 | ✅ PASS |
| 最大DD | ≤10% | 0.08% | ✅ PASS |
総合判定: ✅ 5/5基準PASS - Phase 5-2移行可能
EUR_JPY Long-only判定
| 基準 | 目標値 | 結果 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 破産確率 | ≤5% | 0.00% | ✅ PASS |
| RR比 | ≥1.5 | 1.33 | ⚠️ 微達(-11%) |
| 勝率 | ≥35% | 75.00% | ✅ PASS |
| 総損益 | プラス | 黒字 | ✅ PASS |
| 最大DD | ≤10% | 0.02% | ✅ PASS |
総合判定: ✅ 4/5基準PASS - Phase 5-2移行可能
RR比微達の考察:
- 目標1.5に対し1.33(-11%)
- しかし勝率75.00%(目標35%の+114%)で十分補完
- 期待値プラス確認
- 判定: 勝率が極めて高いため、RR比微達を許容可能
Phase 5-2実行スケジュール
2026-01-20 ~ 2026-04-20: Phase 5-2 プレ本番(3ヶ月)
- GBP_JPY + EUR_JPY両通貨ペア同時運用
- Buy方向のみ実行(allow_sell_signals=False)
- 最小ロット(10,000通貨)
- 毎日07:00 JST自動実行
2026-02-20: 1ヶ月評価
- シグナル検出回数確認(各通貨2件以上)
- 勝率確認(GBP_JPY≥60%, EUR_JPY≥65%)
- 破産確率確認(0%維持)
2026-03-20: 2ヶ月評価
- 累計収益確認
- 最大DD確認(≤5%)
- システム安定性確認
2026-04-21: Phase 5-2最終判定
- ✅ 破産確率0% + 目標達成 → Phase 5-3本番投入
- ⚠️ 破産確率0% + 一部目標未達 → ポジションサイズ調整
- ❌ 破産確率5%超 → 戦略見直し
Phase 5-2成功基準
| 基準 | 目標値 | 備考 |
|---|---|---|
| 破産確率 | 0%維持 | 許容: 5%以下 |
| RR比 | GBP≥2.0, EUR≥1.2 | バックテスト比-30%許容 |
| 勝率 | GBP≥60%, EUR≥65% | バックテスト比-15%許容 |
| 最大DD | ≤5% | 初期資金基準 |
| シグナル検出 | 月間2件以上/通貨 | トレード機会確保 |
⚠️ 想定リスクと対策
リスクシナリオ1: トレード機会不足
リスク: Long-only戦略でBuy方向シグナルが少なく、月間トレード数が期待を下回る
Phase 5-1での実例:
- 2026-01-10~01-18(8日間): シグナル検出0件
- 原因: 全検出シグナルがSell方向(Long-only戦略により正常にブロック)
対策:
- MIN_TOTAL_SCOREを1.9 → 1.7に引き下げ(Phase 5-2中間評価で検討)
- GBP_JPY + EUR_JPYの2通貨ペア運用で機会分散
- 他通貨ペア(AUD_JPY、CAD_JPY等)のLong-only検証開始
リスクシナリオ2: VIX推定精度の悪化
リスク: Buy方向でもVIX過小評価によりStop Loss頻発
対策:
- VIX推定モデルの再校正(上昇局面でのボラティリティ特性見直し)
- SL multiplierをBuy方向で拡大(2.0 → 2.2)
- ATR計算期間の延長(14日 → 21日)
リスクシナリオ3: 市場環境変化
リスク: 長期下落トレンド発生により、Buy方向シグナルが全く検出されない
対策:
- Phase 5-2は継続(Practiceモードのため損失限定的)
- トレンド反転まで待機(Long-only戦略の性質上、正常動作)
- 他通貨ペアでBuy方向シグナルが検出される可能性あり
📊 実装の技術的詳細
Sell方向無効化の実装
設定ファイル(execution/configs/gbp_jpy_forward_test.json):
{
"currency_pair": "GBP_JPY",
"trade_type": "Swing",
"allow_sell_signals": false, // Sell方向無効化
"min_total_score": 1.9,
"risk_per_trade_percent": 2.0,
"sl_atr_multiplier": 2.0,
"tp_atr_multiplier": 3.0,
"max_positions": 5
}
実装コード(backtest/core/backtest_engine.py):
class LongOnlyBacktestEngine(BacktestEngine):
"""Long-only(Buy方向のみ)バックテストエンジン"""
def _detect_entry_direction(self, row) -> Tuple[Optional[str], List[str]]:
"""エントリー方向検出(Sellシグナルを無視)"""
direction, indicators = super()._detect_entry_direction(row)
# Sellシグナルは無視
if direction == 'Sell':
self.logger.debug(f"Sellシグナル検出 → Long-only戦略により無視")
return (None, [])
return (direction, indicators)
launchd自動実行設定
macOS launchdスケジューラーで毎日07:00 JSTに自動実行:
<key>StartCalendarInterval</key>
<dict>
<key>Hour</key>
<integer>7</integer>
<key>Minute</key>
<integer>0</integer>
</dict>
実行コマンド:
/opt/anaconda3/envs/st312/bin/python \
/Users/XXX/systemtrade/_fxTradingEngine/execution/main_gmo_live.py \
--mode practice \
--currency-pair GBP_JPY \
--trade-type Swing \
--long-only
🎓 学んだ教訓
1. 「両方向トレード」は必ずしも正解ではない
通説: Buy+Sell両方向でトレード機会を増やせば収益向上
現実: 低品質なSellシグナルが破産確率を98%~100%まで押し上げた
教訓: トレード回数よりシグナル品質が重要
2. バックテストでの徹底検証の重要性
2,191日間(約6年)のバックテストで、Long-only vs Long-Shortを比較検証
発見:
- Long-Short: 破産確率98%~100%
- Long-only: 破産確率0%
教訓: 実運用前の長期バックテストは必須
3. 破産確率0%は実現可能
**Monte Carloシミュレーション(10,000回試行)**で破産確率0.00%を確認
必要な要素:
- 高品質シグナルフィルタリング(MIN_TOTAL_SCORE ≥ 1.9)
- 高勝率(71%~75%)
- 高RR比(1.33~3.08)
- 多層リスク管理(VIX連動、Circuit Breaker等)
教訓: 安全性と収益性は両立できる
4. 市場の非対称性を理解する
発見: FX市場(特にクロス円)では上昇と下落が非対称
- 上昇: 緩やか、長期、ボラティリティ低め
- 下落: 急激、短期、ボラティリティ高め
戦略への影響:
- Buy方向: トレンドフォロー型指標が有効
- Sell方向: 逆張り的使用で精度低下
教訓: 市場特性に合わせた戦略選択が重要
5. 「シグナル検出0件」は必ずしも異常ではない
Phase 5-1での経験: 8日間シグナル検出0件
原因: 全検出シグナルがSell方向(Long-only戦略により正常にブロック)
教訓: 戦略設計の正常動作とシステム障害を区別する
🔮 今後の展開
Phase 5-2完了後の判定フロー
2026-04-21: Phase 5-2最終判定
├─ ✅ 破産確率0% + 目標達成
│ → Phase 5-3本番投入
│ → ロット増量(10,000 → 50,000~100,000通貨)
│ → 収益最大化
│
├─ ⚠️ 破産確率0% + 一部目標未達
│ → ポジションサイズ調整
│ → MIN_TOTAL_SCORE引き下げ(1.9 → 1.7)
│ → Phase 5-3移行(段階的ロット増)
│
└─ ❌ 破産確率5%超
→ 戦略見直し
→ VIX推定精度改善
→ Phase B追加通貨ペア検証(AUD_JPY等)
他通貨ペアへの展開
検証対象:
- AUD_JPY: オーストラリアドル/円
- CAD_JPY: カナダドル/円
- CHF_JPY: スイスフラン/円
- NZD_JPY: ニュージーランドドル/円
検証項目:
- Long-only戦略での破産確率
- RR比、勝率、最大DD
- GBP_JPY、EUR_JPYとの相関性
並列運用による収益拡大
Phase 5-3以降の展開:
- 2通貨ペア(GBP_JPY + EUR_JPY)→ 4~6通貨ペア
- 破産確率0%維持
- 通貨ペア分散でリスク分散
- 収益機会拡大
📚 まとめ
Long-only戦略の優位性
- 破産確率0.00%達成: GBP_JPY、EUR_JPY両通貨ペアで安全性を実証
- Sell戦略の致命的欠陥: Long-Short戦略は98%~100%の破産確率で運用不可能
- 高勝率の実現: GBP_JPY 71.43%、EUR_JPY 75.00%
- 高RR比: GBP_JPY 3.08(業界トップクラス)
破産確率0%を実現する5つの要素
- 高品質シグナルフィルタリング: MIN_TOTAL_SCORE ≥ 1.9
- ATRベース動的SL/TP: 市場ボラティリティ連動
- VIX連動リスク調整: 市場恐怖指数でポジションサイズ自動調整
- Circuit Breaker: 日次損失5%で自動停止
- Monte Carlo破産確率監視: 10,000回シミュレーションでリアルタイム監視
次のステップ
Phase 5-2実運用中(2026-01-20 ~ 2026-04-20):
- GBP_JPY + EUR_JPY両通貨ペア
- Buy方向のみ実行
- 最小ロット(10,000通貨)
- 毎日07:00 JST自動実行
次回記事予告: 「Phase 5-2リアルタイム検証レポート - Long-only戦略3ヶ月追跡」で、実運用の成果をお届けします。
💬 読者へのメッセージ
この記事では、2,191日間(約6年)のバックテスト検証により、Long-only戦略が破産確率0%を達成した事実をお伝えしました。
重要なポイント:
- 「両方向トレード」は必ずしも正解ではない
- トレード回数よりシグナル品質が重要
- 破産確率0%は実現可能
FX自動売買に興味がある方、リスク管理に悩む方の参考になれば幸いです。
免責事項: この記事は過去のバックテスト結果に基づいており、将来の収益を保証するものではありません。FX取引にはリスクが伴います。投資判断は自己責任でお願いします。